ランナウェイズ

渋谷シネクイントにて。
実在したガールズバンドの伝記映画。
現在は女性が音楽をやる上で、男性受けする見た目、または「名誉男性」的女らしさを削った見た目にしない自由がある。
そうなるために彼女たちが必要だった。

ボーカルの孤独というのは、よく語られる。
この映画を観てそれは、最も生け贄になりやすい立場によるものかもと思った。
楽器を持つメンバーには、きっとそこが伝わらない。
また、シェリーの場合は表現したいものが確固としてあるほうではなく、ルックスでバンド入りしてる。
10代で、女性がロックをやるのは反社会的な時代にあのバンドに入った。それは客とかメディアとかに喰われるし、ドラッグの問題を抱えたのも自然だと思う。

映像は光の扱いがよい。ライブハウスの楽屋がちゃんと埃っぽくくすんだ色味になってて最高。
シェリー役はダコタ・ファニング。成長したらクロエ・セヴィニーに似てきた。
ジョーン役はクリステン・スチュワート。風呂のシーン以外「美人若手女優」に見えないのがすごい。見事にもっさりしてる。

シネクイントは初めてだった。パルコPART3の8F。
19:20の回に行ったら、このご時世ショッピングフロアは閉店後。警備の方に「映画ですか」と確認されてエレベーターに乗る。
悪いことみたいで楽しい。