舞台から降りない

去年は内定を頂いて、転職して、服を買って、好きな人に振られ、好きじゃない人に口説かれた。
給料は上がったものの、今まで知らない種類の厳しい環境に置かれて苦しさもあった。

年が明けて、仕事に少し自信が持てるようになった。
周りの優秀さに萎縮するばかりではなく、自分なりに良さを出して行く事を覚えたのだ。
それが仕事の継続要件に足るかは上層部の判断だが、少なくとも直属の上司は評価してくれた。
ここで続けられなくても、きっとそう悪くない仕事がまた決まるだろう。
変化は負担だけど、たぶんやっていける。

お金に少し余裕ができて、服装や髪型などの模索を重ねた。
何も気を使わずに世間に溶け込めるような素材では残念ながらない。
目立つきれいさか、目立つ醜さしか選べない。
そして見た目に気を使うとナンパされたりする。
仕事仲間との飲み会で返しに困るような褒め言葉を言われたりする。
容姿でジャッジされるのは恐怖だし、自分がジャッジする権利あると思ってる人の
傲慢さも嫌いだ。
本当は誰の目にも留まらずに生きて死にたい。
だけどそれはこの手にはない選択肢だ。
それなら、醜さでいろいろ言われるより、きれいさでいろいろ言われるほうがまだマシ。

好きな気持に関しては、私が他人を怖がっているから、他人をも怖がらせるような接し方しか
できなかったのだろう。
口説きもしないで好意を伝えるなんて凶器である。
普通に言葉や信頼を重ねるという事が全然できる気がしなかった。
口説けばいいってものではないけど。
好きじゃない既婚者にあの手この手で口説かれて心底うんざりした。
彼氏いない歴何年でも更新してやると思った。
でも、また気になる人ができている。
自分だけで突っ走るのではなくちゃんとメールしたり食事したりしてるので、だいぶ成長してる。
まだ隠居はできないんだな。