闘技場

送別会や忘年会以外の職場の飲み会に誘われなくなってだいぶ経つ。
現場NO2とNO4(常に幹事)に煙たがられているのが主な原因だろう。
どちらも男でどちらも年上。
そういうのにうんざりして出席しない人も多いけど、私の近くで出欠確認なんかするのは相手が幼稚かなと思う。
孤独感を与えて病ませよう作戦。
一人だけターゲットを決めて仲良しごっこ作戦。
正直、最初は素直に動揺したりしてた。
次は仕事上支障がない程度に、心の中で軽蔑した。
そして自分の送別会で相手が再起不能になるような言葉を投げつける日を想像してみた。エレガントとはいえない。

そこで昨日、例によって目の前で会場の話で盛り上がってる雑魚なおばさんに
「飲み会あるんですかー?」と笑顔でワンパンチ。
ややうろたえつつ肯定するおばさん。
「うそー、誰来るんですか?私も行きたい〜」
『いや、よくわからないんだよね』(目が泳ぎだす)
「幹事誰ですか?私も行っていいか聞いてみます」
『いや、人数決まってるかもしれないし』
「幹事はおばさんじゃないんですよね?じゃあいいですよ。自分で聞きますから」
『いやー、ちょっと待って』
「まさか私を省けって指令出てるわけじゃないですよね?」
『いやー』
「そうですよね。そんなわけないですよね〜?」(無邪気な微笑み)
と、煽りまくってしまったのだ。
相手にむかついてるだけじゃ同レベルで、一歩踏み込む勇気。
対面の喧嘩は不得手だったけど、相手がこちらを舐めているなら攻めるのは容易い。
私を評価して必要とする人がいるから強くなれる。
強いから柔らかく振舞える。
笑顔でありながら闘う、退屈しのぎをしたかったのも否めないが。

そして晴れて参加のお許しが出る。
先の過程だけで面白かったから、飲み会はすでにおまけだったけど。
NO2はとことん私には絡まず、NO4は気を遣って話題を振ってくる。
いれば邪険にはできないし、単純に私を慕ったり買ったりする人もその場にいる中で
機嫌とってくるのが愉快。
件のおばさんは先般の振る舞いについて謝るのはよいが、
『なにかあったら相談してね』雑談ならしますが相談はないよね。
さくっと帰り際「無理やり来てごめんね〜」と可愛く言った。
3000円にしてはいい遊びだったな。