daddy

数年ぶりに父に連絡した。
苗字で呼んだら「お父さんって言いなさい」だって。今更ねえ。
予想より、重い気持にならずに済んだ。彼との対峙で落ち込んだのは、私が若くて生きる力も知恵もなかった時代の事。もう違うから。

しかし、彼に貯金がいくらあるだの、その金はお前たち姉妹に年金として遺したいだの言われても、養育費も学費も何も出さなかったくせにって思っちゃうね。
成長期に必要な投資ってあるし、それを受けられなかった事でどれだけの損失があったかと思う。

そして、「この家でお前か妹が一緒に暮らしてくれたらいいんだけどな」とか彼にとっての夢を語られる。
育ててもらったなら世話だろうが介護だろうがするけど、ちょっとないよ。
そもそも故郷に食べていけるような仕事ないし。彼が死んだあと都会に戻るっていっても、ブランクありの中年が今程度の仕事につくのも厳しい気がする。

まあしかし、オフビートなおかしみがある人ではある。で、その部分はたぶん私たち姉妹に受け継がれている。
だから否定はしないけど、面倒くさい。